青森県津軽地方のリンゴ園を対象とし、園地モニタリングをもとに、土壌の物理性とリンゴ(ふじ)開花日の関連性について検証した。得られた結果をまとめると次のようになる。 (1)園地の地温は気温が-10℃を下回る厳冬期でも氷点下には達しないことを確認した。(2)気温にもとづく一般的な開花予測モデルが一般園でも有効であることを確認した。(3)変化傾向の予測が容易な64cm地温を利用した開花予測モデルを提案した。本モデルは、簡易な計測と線形近似から地温の10℃到達日を求めるもので現場での実用性が高い。(4)初冬期の降雪の形態が、翌春の融雪とこの時期の地温分布の形成に影響を及ぼすことを確認した。
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