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2013 年度 実施状況報告書

泥炭土壌の好気的分解速度の水分量・O2濃度依存性評価

研究課題

研究課題/領域番号 24580350
研究機関宇都宮大学

研究代表者

飯山 一平  宇都宮大学, 農学部, 准教授 (50450276)

キーワード泥炭湿地
研究概要

泥炭土壌からのCO2放出挙動の把握のために、既存の簡易赤外線CO2濃度計を援用し、ガス供試体中CO2濃度の計測系を構築した。計測系からの出力と供試ガス中CO2濃度値とは明瞭な線形関係を示すこと、およびこの線形関係の温度依存性が小さく安定的であること、想定される供試ガス中CO2濃度を十分追跡可能な制度を持つこと、を確認した。
H24~25年度までに実測していた泥炭土壌の水分特性曲線および不飽和透水係数曲線を元に、野外で遭遇しうる土壌水分条件の、Buckingham-Darcy則に基づくモデルによる再現を試みた。その結果、土壌水分条件は、北海道の高層湿原由来の泥炭土壌の場合、想定される地下水位変動範囲内においてほぼ常時、毛管水による供給が確保されると予想された一方、熱帯泥炭湿地由来の泥炭土壌の場合、極めて乾燥した条件もしくは土壌飽和条件のいずれかに偏ることが予想され、地表付近の土壌有機物が好気分解に適した水分条件におかれる期間はごく限られることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

泥炭土壌から放出されるCO2ガスの定量分析系の構築に至った一方、泥炭土壌培養試験の実施に至らなかったことによる。

今後の研究の推進方策

泥炭土壌試料の培養試験実施に向け、クローズドチャンバー法の援用によるCO2放出量の経時計測、土壌試料底部からの毛管水供給による水分量制御、および培養器内O2濃度調節、を実践可能な実験系の構築に向かう。
培養は、50cm3程度を一供試体として恒温恒湿容器内で行い、泥炭土壌からのCO2放出挙動の、土壌水分量依存性およびO2濃度依存性を定量する。

次年度の研究費の使用計画

泥炭土壌から放出されるCO2ガスの定量分析系の構築に至った一方、泥炭土壌培養試験の実施に至らなかったことによる。
各費目について、下記の事項(金額,単位千円)を予定する。
・消耗品費として、泥炭土壌培養用アクリル容器材料(500)、各種標準ガス(150)
・その他として、論文投稿料(50)

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公開日: 2015-05-28  

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