生薬原料になる薬草のうち、地下部を利用する甘草および地上部を利用するニホンハッカについて、栽培時の地上部および地下部の環境を制御することで、目的とする薬用成分濃度を高める研究を実施した。 甘草については、温室試験および人工環境下での試験により、地上部への紫外線(UV)照射、地下部の低温処理、収穫後の貯蔵、乾燥温度について検討し、主要薬用成分であるグリシルリチンやそれ以外の薬用成分濃度を高められる環境条件を明らかにした。ニホンハッカについて、地上部へのUV照射によって、葉の外観を損なわない状態で薬用成分であるメントール濃度を高める波長、強度、時間帯を明らかにした。
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