今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策としては、1.植物エッセンスの殺線虫能力を最小の処理量で最大限に引き出すための最適土壌処理条件を明らかにするため、1)土壌水分の違いが植物エッセンスの殺線虫能力に及ぼす影響を明らかにする。試験条件として,土壌水分を乾燥状態から湿潤状態まで5段階に分け,土壌が植物エッセンスの吸収・拡散に及ぼす影響を計測し,土壌線虫防除に最適な土壌水分条件を明らかにする。2)土壌の砕土粒径の違いが植物エッセンスの殺線虫能力に及ぼす影響を明らかにする。試験条件として,土壌の砕土粒径を粗な状態から密な状態まで6段階(1,2,4,6,8,10mm)に分け,土壌の砕土粒径の違いが植物エッセンスの吸収・拡散に及ぼす影響を計測し,土壌線虫防除に最適な土壌の砕土粒径条件を明らかにする。3)土性の違いが植物エッセンスの殺線虫能力に及ぼす影響を明らかにする。試験条件として,土性の異なる4種類の土壌(クロボク土,砂壌土,ローム質土,粘土質土)を準備し,それぞれ土性の異なる土壌において,植物エッセンスの吸収・拡散に及ぼす影響を計測し,土壌線虫防除に最適な植物エッセンスの処理条件を明らかにする。4)植物エッセンスの土壌中拡散特性と残存線虫数の推定方法を明らかにする。植物エッセンスの土中拡散速度,拡散係数を求め,植物エッセンスの吸収拡散特性の検証ならびに植物エッセンス濃度と殺線虫力の検証を行う。5)植物エッセンスの土壌中拡散特性を明らかにする。植物エッセンスの土壌中の3次元拡散分布を有限要素法解析によりシミュレートし,土壌中のガス濃度分布の変化から残存線虫数を推定する。有限要素法による植物エッセンスの3次元濃度分布解析には市販ソフトを使用する。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度研究費の使用計画(費目別内訳)は、物品費:400,000円、旅費:320,000円、人件費・謝金:200,000円、その他:80,000円、計1,000,000円を予定している。その明細については、国内旅費として、調査•研究旅費(福岡:40,000円、成果発表(北海道:82,000円)、外国旅費(成果発表-ASAE:198,000円)、人件費・謝金(実験補助:134,000円、外国語論文の校閲:66,000円)、その他(学会誌投稿料:68,000円、印刷費:12,000円)を予定している。なお、物品費として備品の購入は予定していない。
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