農業残さ等のバイオマスの発熱量、灰分、溶融温度を簡便迅速に推定する技術の開発を目指し、蛍光X線分析による元素分析から熱的性質を求めるシステムを検討した。収穫残さ、雑草、木質、牛ふん堆肥などについて、元素割合と、発熱量、灰分の関係および溶融程度とK/(Ca+Mg)との関係を明らかにした。さらに温度に対する溶融程度を4段階に分け、ロジスティック回帰分析により回帰式を得た。試料を150μm以下に調製、バックグラウンドを補正することで、蛍光X線分析でそれぞれの熱的特性の説明変数となる元素を定量分析した。これにより元素組成を説明変数として、灰分、発熱量、溶融温度の熱的性質を表す式を得られることを示した。
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