研究課題/領域番号 |
24580383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
西脇 健太郎 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター作業技術研究領域, 主任研究員 (40355269)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 偏光フィルタ / ハレーション / 鏡面反射 / 農産物 / マシンビジョン / HSIカラースペース |
研究概要 |
本研究では、2 枚の偏光フィルタを組み合わせて使用すると,物体表面で発生する鏡面反射光(ハレーションの原因と考えられる)をほぼ100%取り除くことができることに注目し,屋外環境下においても高品質な農産物画像を取得することを目指している。 初年度目は,屋内において、偏光フィルタを用いた照明方式と反射板、拡散板による照明方式を比較し、偏光フィルタの色再現性を定量化すること。同時に、種々の農産物、農作物の表皮の物理的特性(クチクラ層の厚さ、表皮細胞の形状および配列状態、繊毛の有無など)と光沢およびハレーション等との関連を明らかにすることを目的に研究を行った。まず,偏光フィルタ,ディフューザー,ドームを組み込んだ,計3種類の照明を用意し,光沢具合の異なる様々な農産物を撮影した。次に,農産物画像を解析する際に問題となる鏡面反射が起きた部分とそれ以外の部分におけるHueの平均値および標準偏差に着目して画像を評価した結果,偏光フィルタを使用した場合は光沢の程度にかかわらず偏差の小さい高品質画像を取得することができた。しかし,ディフューザーやドームを使用した場合では,光沢の高い農産物を撮影すると偏差が大きくなり画像品質が低くなった。また,光沢の強い農産物は,表層が滑らかで厚いクチクラ層で覆われていることや,鏡面反射を起こしている領域とその周りの領域間におけるSaturationの標準偏差に大きな差があり,これらの比を計算することで農産物の光沢度を定量化できる可能性があること等が明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に行うと申請していた研究が予定通り遂行され,現在論文にまとめているところである。
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今後の研究の推進方策 |
初年度目の成果を論文にまとめて投稿するとともに,次年度に予定した研究を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究課題の推進のため、次年度の研究費は、交付申請時の計画どおり使用する。 なお、次年度使用額4,353円は、研究費を効率的に使用して発生した残額であり、 次年度に請求する研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。
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