研究課題/領域番号 |
24580383
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
西脇 健太郎 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター作業技術研究領域, 主任研究員 (40355269)
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キーワード | マシンビジョン / 鏡面反射 / 偏光フィルタ |
研究概要 |
昨年度は、屋内において、人口光環境下における、偏光フィルタを使用した高画質画像取得について検討を行ったが、本年度は屋外において、太陽光の環境下で高画質画像を取得し、偏光フィルタの効果および農作物の光沢の相違による効果の差を定量化することを目指した。天板に偏光フィルタを装着した縦横高さそれぞれ1mの撮影ボックスを試作し、ボックス内にレンズの前に偏光フィルタを取り付けたカメラを2台設置し、フィルタの角度を適切に調整することで、鏡面反射光を抑えた農産物画像と抑えていない農産物画像を同時(光条件が全く同じとなる)に取得できるものとした。開発した装置を使用し、葉に強い光沢を持つコーヒー苗を撮影し、屋外において、本システムを利用して農産物画像を取得した場合の、鏡面反射の抑制効果と、色の再現性を検討した。さらに、圃場における実作業では、撮影箱の下側や横から偏光フィルタを通過しない光が漏れてくることが想定されるため、撮影ボックスの横を開いた状態を2段階に分けて設定し、差し込んでくる非偏光による影響を調べた。その結果、屋外環境下においても偏光フィルタによる鏡面反射光の削減効果が確認された、また、撮影ボックスの側面のカバーについては、上部1/2を覆えば、おおむね品質の高い画像を取得できることが明らかとなった。これらの実験で確かめられたことは、現在論文にまとめているところであり、平成26年度中に学会誌に投稿する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
屋外条件下において、天板に偏光フィルタを使用した撮影箱を使用した場合の、偏光フィルタによる鏡面反射光削減効果が明らかになるなど、25年度に行う研究が予定通り遂行された。
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今後の研究の推進方策 |
25年度の成果を論文にまとめるとともに、26年度に予定している、一枚目の偏光フィルタと2枚目の偏光フィルタ間の位置決め精度と、鏡面反射削減効果との関係について調べ、実作業への適用性を明らかにするための研究を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額151,559円は、研究費を効率的に使用して発生した残額である。 次年度使用額は、次年度に請求する研究費と合わせて研究計画遂行のために使用する。
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