オリゴDNA(ODN・短いDNA断片)は、感染症の予防や抗アレルギー作用など優れた免疫機能が期待される機能性分子素材として知られている。これまでに様々な動物試験が行われ、その投与方法としては、①腹腔内投与(i.p.)、②鼻腔に滴下などの手法が一般的で、③尾静脈からの投与(i.v.)例もある。しかしながら、薬剤や食品素材の動物試験において通例となっている、経口投与による報告例はほとんど無く、経口投与による価値を見出すまでには至っていない。本研究において、我々は、ODNのシンプルかつ、低コストな経口投与システムの構築を進め、「DNAナノカプセル(DNanocap)」の開発に成功した。
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