本研究では、信頼できるブタリラキシン(RXN)様蛋白を測定する免疫測定法の開発に成功し、血中リラキシン様蛋白が性成熟に伴い漸次増加することを明らかにした。加えて、ライディッヒ細胞から分泌されたRXN様蛋白は高濃度で精細管内に輸送されることを示した。次に、リラキシン様蛋白は減数分裂期や減分裂後の生殖細胞で発現する85 kDaの受容体LGR8/RXFP2に高い親和性で結合し、活性化することを究明した。さらに、RXN様蛋白の不活性化は造精細胞のアポトーシスを増加させ、精子産生を低下させることを究明し、RXN様蛋白は精子形成を維持ために造精細胞のアポトーシス抑制因子として機能していることを示唆した。
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