黄砂粒子・金ナノ粒子を気道内に2重曝露されたマウスの肺に、急性炎症性肺組織傷害が観察された。肺胞マクロファージ、Ⅰ型肺胞上皮細胞、血管内皮細胞での炎症性サイトカイン(IL-6 ・TNF-α)や酸化ストレスマーカー(Cu/Zn SOD ・ iNOS)発現を伴っていた。電顕解析では、肺胞壁の崩壊、I型肺胞上皮細胞・血管内皮細胞におけるエンドサイトーシス像の亢進・金ナノ粒子のエンドサイト小胞内の存在が示され、ナノ粒子の空気血液関門突破が示唆された。 金ナノ粒子の妊娠マウスへの曝露により、マウスの血液胎盤関門においてクラスリン・カベオリン小胞による粒子のエンドサイトーシスが亢進することが示唆された。
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