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2013 年度 実施状況報告書

高速相同配列検索プログラムとdeepシーケンシング分析による網羅的ウイルス検出

研究課題

研究課題/領域番号 24580430
研究機関酪農学園大学

研究代表者

遠藤 大二  酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (40168828)

研究分担者 水谷 哲也  東京農工大学, 農学部, 教授 (70281681)
キーワード縮重塩基プライマー / 次世代シーケンス / 糞便DNA / 高速相同性検索 / 網羅的ウイルス検出 / プライマー設計プログラム
研究概要

試料中から広範囲のウイルスを増幅・検出可能な方法を開発するため、下記のプライマーの設計、実験、分析および方法の改善を実施した。
①縮重プライマー設計プログラムの検証: 前年度暫定的に設定した縮重プライマーの作成規則について、ハンタウイルスを用いて検討した。「3’末端から3塩基は縮重塩基にしない、縮重塩基数は4個以内、縮重塩基間は2塩基以上空ける」との法則が有効であることが共通増幅により確認された。②糞便分析に対する対応:次世代シーケンサーによる分析対象としてのニーズが糞便について大きいことを勘案し、ウイルスに加え、細菌についても種および血液型同定用のプライマーを設計した。その結果、大腸菌の血清型ほぼ分別できる増幅産物サイズを生成する4組のプライマーが設計され、増幅サイズによる区別が可能であることが確認された。③ deep シーケンス分析プログラムの開発:牛および野鳥の糞便試料について、次世代シーケンスデータを直接解析するプログラムを検討した。次世代シーケンスのデータを既知のゲノムと照合するプログラムを開発した。そのため、まず、公共サーバー上のゲノムデータを自動的に収集するソフトを開発し、ウイルス、細菌、原生動物、植物および動物のゲノムを収集した。続いて、次世代シーケンスデータを直接に解析するため、次世代シーケンス相同解析ソフトERNE、高速相同性検索ソフトUSEARCHに加え、BLATを用いた既知のゲノムとの相同性検索を実施し、実用性を比較した。④生物種サーベイランス法の整備: 各種生物ゲノムを増幅する方法として、エクソン部分をプライマーにして非エクソン領域を増幅するプライマーを設計した。これらの成果の一部については日本野生動物医学会で公表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

次世代シーケンスデータの分析は、当初予定されていたよりも高速での大量データ処理が必要になることが判明したため、データの直接解析方法に研究時間を配分した。これらの解析を通じ、PCRによる増幅プライマーの設計プログラムの改善の重要性が明らかになったため、増幅プライマー設計プログラムおよび実用的応用の検討を同時に進めた。その結果として、当初予定した「単純な同一配列数の計数」による増幅の分析のみならず、次世代シーケンスデータの対象増幅産物を中心とした分析として進めている。

今後の研究の推進方策

最終年度あたり、基本的なプライマー設計アルゴリズムおよび次世代シーケンスデータの分析方法については変更せず、設計プライマーによる限定的増幅産物の次世代シーケンスによる分析を進める。その結果として、ウイルス・細菌等の病原体を糞便中から検出する感度の向上を測定する。

次年度の研究費の使用計画

2013年度に、実データおよび公共データベース上のデータを用いて、プライマー設計方法の改善を進めてきた。当該年度後半において、プログラムの改善が進み、2014年度前半において糞便中から病原体を検出することに最適化したプライマーを作成し研究を進展させる見通しが立った。このため、2013年度予算の一部を2014年度に使用することとした。
研究分担者との打ち合わせのための旅費、遺伝子増幅用消耗品および研究分担者保有以外の機器を用いた分析も検討するため、次世代シーケンス解析の委託費を使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] EPIC-PCRによる北海道のネズミ類の種判別法の開発

    • 著者名/発表者名
      小山内佑太,遠藤大二,浅川満彦,長雄一,藤井啓,大沼学
    • 学会等名
      日本野生動物医学会
    • 発表場所
      京都市 京都大学

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公開日: 2015-05-28  

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