乳牛において、分娩後の泌乳初期に低エネルギー状態となり生産性の低下を引き起こすことが知られている潜在性ケトーシス(SCK)の発生実態を2012年4月から2015年3月にかけて、北海道内で飼養されている2,593頭で調査した。 泌乳初期のSCKの発生割合は17.4%であり、地域差が見られた。SCKの半分が重篤な経過をとる2型であった(その他は1型)。また、SCK 2型牛は、分娩約2~3週間前に既に低エネルギーになっており、インスリン抵抗性が示唆された。分娩約1ヵ月前の適切な飼養管理が本疾病予防にとって不可欠であると考えられた。
|