肥満はイヌにおいて臨床的に問題となっている。170頭の犬のゲノムDNAで遺伝子多型を解析し、次の結果を得た。β3アドレナリン受容体遺伝子では5つの同義置換と7つの非同義置換が見つかり、c.749C>T (p.Ser250Phe)が肥満度のより高い、c.1121C>G (p.Pro374Arg)が肥満度のより低い個体群で遺伝子頻度が高かった。GPR120遺伝子では5つの同義置換と4つの非同義置換が見つかり、c.595C>A (p.Pro199Thr)が肥満度のより高い個体群で遺伝子頻度が高かった。c287T>Gはビーグルのみで見られた。これらの知見は、イヌの臨床栄養学に応用が期待される。
|