セルロース分解酵素の触媒の基質親和性について検討した。セルロース分解細菌に由来するCel5A、Cel5B、Cel5Eの三つの触媒に変異を導入して活性を失った酵素タンパク質の結合特性を分析した。その結果、同じファミリーのセルラーゼであっても、セルロースの形態の違いにより、結合量に差が生じた。酸膨潤セルロースへの結合量は、Cel5B>Cel5A>Cel5Eの順番であったが、ボールミルドセルロースに対しては、Cel5E>Cel5A>Cel5Bの順であった。同じエンドグルカナーゼに属する酵素でも、その触媒がもつ基質親和性は、基質形態で異なっていることが明らかとなった
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