乳がん細胞MDA-MB-231について、乳がん細胞MCF-7と同様に、PCR Arrayを用いた遺伝子発現の網羅的解析を行った。また、環境汚染物質として、多環芳香族炭化水素に注目し、benzo[a]pyrene(BaP)とそのハロゲン化物について、両細胞での応答の差異も解析した。 さらに、環境汚染物質が生体内に取り込まれた際に、その作用は生体内に存在する様々な物質との複合作用として表れるものと考えた。そこで、BaP及びそのハロゲン化物について、女性ホルモンであるエストロジェン(E2)との共存下での作用を調べた。その結果、それらはE2のMCF-7細胞への作用に影響を与えることがわかった。
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