農耕地におけるミミズ群集の変動要因を解明するため、環境保全型農法および耕起と有機物施用処理がミミズ群集に及ぼす影響を調べた。カバークロップ栽培と草生栽培がミミズの生息密度及び種数を増加させること、不耕起、有機物施用がミミズ群集に正の効果があることを明らかにした。また、土壌温度、水分がミミズの団粒形成量に及ぶす影響を調べた結果、湿潤かつ20~25度でミミズがもっとも多く団粒を形成することを明らかにした。カバークロップ、草生栽培では夏期の高温または乾燥を軽減する効果が認められたことから、こういった栽培体系でミミズの生息密度および団粒形成量を高めることが示唆された。
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