研究課題/領域番号 |
24580492
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
矢追 克郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物プロセス研究部門, 研究グループ長 (70344132)
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キーワード | キシログルカン / キシログルカナーゼ / キシロシダーゼ |
研究概要 |
キシログルカンはβ1,4グルカンを主鎖として、キシロース側鎖を高頻度に持つ構造を有している。そのため、キシログルカンを分解する酵素は、主鎖を分解する酵素と側鎖を分解する酵素に大別される。両者についてそれぞれ大腸菌による組換え酵素を獲得と解析を行った。 ・キシログルカンの主鎖を分解する酵素、キシログルカナーゼ 主鎖を分解する酵素であるキシログルカナーゼについては、分解様式がエキソ型、エンド型、エンドプロセッシブ型など多様なメカニズムが存在する。今年度は、Paenibacullus由来のGH74キシログルカナーゼ(XEG74)について作用機序の異なる様々な変異導入酵素を作成し、詳細な機能解析を行った。そして、作用機序に重要なアミノ酸残基の特定に成功し、さらに多様な変異酵素の作成に成功した ・キシログルカンの側鎖を分解するαキシロシダーゼ キシログルカンの側鎖構造は、キシロースが主催にα1,6結合し、そのキシロースに更にガラクトースなどが結合している構造を基本としている。現在、キシログルカンのキシロース側鎖を効率的に切断するαキシロシダーゼの獲得を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
主鎖を分解する酵素と側鎖を分解する酵素について、共に順調に成果が出始めている。
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今後の研究の推進方策 |
主鎖を分解するキシログルカナーゼについては、作用機構の違い(エキソ型、エンド型、エンドプロセッシブ型)と添加効果の相関関係があるかを詳細に解析する。側鎖を分解する酵素については、どのよう酵素が添加効果があるのかを明らかにする。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初計上していた旅費を使用しなかったことと、プラスチック消耗品が予定より節約できたため、次年度使用額が生じた。 最終年度であり、研究成果発表のための旅費や成果とりまとめのために繰り越し分を有効使用する予定。
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