研究成果の概要 |
ハードニング中および越冬中のフルクタン蓄積量はコムギの耐凍性と雪腐病抵抗性に強く関わる。近年、異なった基質特異性をもつコムギのフルクタン分解酵素遺伝子(FEH)が幾つか単離された。自然環境下で生育したコムギ組織において、1-FEH, 6-KEH, 6&1-FEH, 6-FEH, Wfh-sm3遺伝子発現の季節変化を解析したところ、発現変化は遺伝子によって異なった。その中で、コムギのフルクタンの全ての組成を分解する酵素をコードするWfh-sm3遺伝子の発現量は、フルクタン含量の季節変化に関係していた。これらの遺伝子の発現制御が越冬中の環境ストレスに対する品種間差異に重要な役割を担うと考えられる。
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