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2013 年度 実績報告書

直線的合成戦略を活用するリモノイドの全合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 24590003
研究機関東北大学

研究代表者

山下 修治  東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (50419991)

キーワード全合成 / ラジカル / タンデム反応 / リモノイド
研究概要

リモノイドは、発ガン抑制やコレステロール低下作用、昆虫摂食阻害活性など、優れた生物活性を示す変形トリテルペノイドであり、300種類以上の同族体が知られている。第四級炭素を多数含む多環式炭素骨格が、酸素官能基化されたリモノイドの分子構造は、大きく発展した現代有機合成の技術を持ってしても非常に合成するのが難しい。申請者は、連続的炭素骨格構築と直接的官能基化反応を組み合わせた、前例のないリモノイド合成法を立案し、リモノイドの網羅的全合成研究を行っている。
本年度は、リモノイドの代表的同族体リモニンとデオキシリモノールの世界初の全合成を達成した。独自に開発した連続的ラジカル反応を鍵行程として四環性炭素骨格を10工程で合成し、位置選択的な酸素官能基化と二重結合の導入、切断を行いリモノイド共通中間体を得た。リモニンの合成に向けて、フラン環部の導入とエポキシラクトン構造の構築を種々検討したところ、ブテノリドフラグメントの連結と一重項酸素を用いた酸素官能基の導入、異性化を経ることによって、望みの立体化学で合成できる事が分かった。続く、光反応によってAA'環を構築し、リモニンの全合成を完了した。
一方、共通中間体から誘導したビスビニルトリフレートに対して、フラン環の直接導入とティシュチェンコ反応を行うとα,β-不飽和ラクトンが立体選択的に得られる事を見いだした。本反応を用いて、デオキシリモノールの全合成も達成した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Solvent-mediated Tuning of the Regioselectivity of Intramolecular Diaryl Ether Formation: Total Synthesis of (+)-Aspercyclide C2014

    • 著者名/発表者名
      T. Yoshino, S. Yamashita, I. Sato, Y. Hayashi, M. Hirama
    • 雑誌名

      Chem. Lett.

      巻: 43 ページ: 349-351

    • DOI

      10.1246/cl.131045

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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