Naphthacemycin類は、北里生命科学研究所においてMRSAに対するイミペネムの活性を増強する物質として、放線菌Streptomyces sp. KB3346-5株の培養液より単離された。また、一部の化合物は単独でも抗MRSA活性を有する。Naphthacemycin類は、A、B、C、D環からなるナフタセン骨格を有しており、そのD環にE環がビアリール結合を介して連結した特徴的な新規骨格を有している。本研究成果として抗MRSA薬創製に応用できるナフタセン骨格の構築法を確立し、それを応用することでnaphthacemycin A9の全合成法の確立に成功した。
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