研究課題
熱帯から亜熱帯に位置し,薬用資源の世界的に豊富なタイ地域の薬用植物資源のうち,タイ伝統医薬学に用いられ,かつ,食経験があるなど安全性が確立している素材について厳選し,メタボリックシンドロームに対する予防効果を有する新規医薬シーズの探索研究を目的とする.すなわち,糖尿病や肥満,脂質異常症などの生活習慣病あるいは肥満に伴う内臓脂肪の蓄積によって,肥大化した脂肪組織から過剰に分泌される各種炎症性サイトカインなどに起因した炎症性疾患などの予防および治療薬シーズについて,タイ天然薬物からの探索を実施する.最終年度である平成26年度は,新たにCassia auriculata葉部から肝細胞障害抑制作用を有するフラバン類,Carapa guianensis花部から見いだしたNO産生抑制作用を有するリモノイド類などを見いだした.加えて,タイ地域などに分布するSalacia属植物に含有される顕著なα-グルコシダーゼ阻害活性を有するsalacinolなどのスルホニウム化合物について,タイおよびその周辺地域において採取した32検体をLC-MS定量分析を実施し,その成分組成と抽出エキスのα-グルコシダーゼ阻害活性との相関性を明らかにするとともに,KK-Ayマウスなどを用いた連続投与による2型糖尿病改善作用や小腸からの吸収性評価などを実施した.
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