研究課題
Dichotomine Aのβ—カルボリン構造をアザ電子環状反応により合成し、Lipase QLM存在下不斉エステル交換反応に付して(S)-(-)-dichotomine A、(R)-(+)-dichotomine Aの不斉合成を達成した。この (-)-dichotomine Aは、報告の(S)-(-)-dichotomine A と比旋光度の符号は一致した。不明であった(+)-Dichotomide IIの絶対配置は、両エナンチオマーを原料として (+) –dichotomide II及び (-)-dichotomide IIの全合成を達成した。その結果、天然物 (+)-dichotomide IIの絶対配置を R-配置と決定した。また、dichotomide Iは、新たに単離された類似のmarinacarboline A~Dとともに合成し報告した。Cassiarin Cはpyridochromonをアザ電子環状反応により合成し、cassiarin Cの全合成を達成した。Cassiarin Aの不斉合成は経路を再確認中である。2-Azaanthraquinone構造のscorpinoneの改良合成は、1−アザヘキサトリエン系の1部を形成する芳香環を酸化しキノン構造へ変換することにより室温でタンデム型に反応が進行することを発見し、完成させた。1-Azaanthraquinone構造のkalasinamide及びgeovanine等の全合成は、タンデムCurtius・アザ電子環状反応により全合成を達成し、公表を予定。Phenanthridine構造のasiaticumineは、コアのphenanthridine構造をMW照射下アザ6π電子系電子環状反応により合成し、現在不斉合成に向けて推進中である。一連の化合物は生物活性を検討する。
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