肥満症は、エネルギー代謝恒常性が正方向に破綻した状態であり、糖尿病や動脈硬化性疾患発症のリスクファクターとなることが指摘されている。そのため、エネルギー代謝調節の研究は、肥満症のみならず、様々な生活習慣病の病態メカニズムを解明するためにも重要である。「NAD+/NADH」は、代謝過程において最も重要な酸化還元反応を担うレドックスペアであり、代謝反応における酵素の基質となるばかりでなく、重要な調節因子として機能する。 そこで本研究では、ニトロキシルラジカルであるTEMPOLを肥満モデル動物に適応し、酸化ストレスに対する効果とレドックス制御による代謝調節機構について明らかにすることとした。
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