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2013 年度 実施状況報告書

酸化修飾アミロイドタンパクの定量的プロファイルと脳組織での探索

研究課題

研究課題/領域番号 24590061
研究機関静岡県立大学

研究代表者

井之上 浩一  静岡県立大学, 薬学部, 講師 (30339519)

キーワードアルツハイマー病 / 質量分析法 / 翻訳後修飾 / アミロイドβ
研究概要

本年度において、アルツハイマー病理脳からのアミロイドβ抽出および翻訳後修飾体の液体クロマトグラフィー質量分析法を開発検討した。アミロイドβの抽出には様々な溶媒を用いた結果、高濃度ギ酸溶液もしくはグアニジン塩酸塩などが有効であった。また、今回、新たな翻訳後修飾体として、ラセミ・異性化体N末端アミロイドβの検知法にキラル誘導体化法を採用した。これらの翻訳後修飾体は、質量数が同じのため、分離による評価を行わなければならない。そこで、キラル誘導体化LC/MS法を採用し、アルツハイマー脳からの初めての異性化体の検出に成功した。これらが、今後、病理解明の一助となると思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までヒト脳からの翻訳後アミロイドβの検出に成功した例は少ない。申請者は、すでにLC/MSを用いた様々なアミロイドβアミノ酸配列を詳細に分析するに達した。酸化修飾体を含め、ラセミ化もしくは構造異性化なども測定できる系を構築できた点で、おおむね順調に研究は進行している。

今後の研究の推進方策

今後は、これまで構築してきたLC/MS分析法を応用して、対象患者例の拡大を目指すこととする。また、次の展開を含めて、アミロイドβを基軸としたプロテオミクスもしくはメタボミクスを行い、認知症由来のバイオマーカー探索へ展開することとする。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Simultaneous determination of post-translational racemization and isomerization of N-terminal amyloid-β in Alzheimer's brain tissues by covalent chiral derivatized ultraperformance liquid chromatography tandem mass spectrometry.2014

    • 著者名/発表者名
      Inoue, K., Hosaka, D., Mochizuki, N., Akatsu, H., Tsutsumiuchi, K., Hashizume, Y., Matsukawa, N., Yamamoto, T., Toyo'oka, T.
    • 雑誌名

      Analytical Chemistry

      巻: 86 ページ: 797-804

    • DOI

      24283798

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Metabolic profiling of Alzheimer’s disease brains.2013

    • 著者名/発表者名
      Inoue, K., Tsutsui, H., Akatsu, H., Hashizume, Y., Matsukawa, N., Yamamoto, T., Toyo'oka, T.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 3 ページ: 2364

    • DOI

      23917584

    • 査読あり
  • [学会発表] UPLC-MS/MSによるアルツハイマー病脳中の翻訳語修飾N-末端アミロイドβの解析2013

    • 著者名/発表者名
      保坂大樹、井之上浩一、赤津裕康、松川則之、橋詰良夫、山本孝之、豊岡利正
    • 学会等名
      第38回日本医用マススペクトル学会年会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20130926-20130927
  • [学会発表] 微細構造修飾アミロイドβのUPLC-MS/MS分析法-アルツハイマー患者の脳組織への応用2013

    • 著者名/発表者名
      井之上浩一、保坂大樹、望月奈々、土屋浩史、赤津裕康、松川則之、橋詰良夫、山本孝之、豊岡利正
    • 学会等名
      第26回バイオメディカル分析科学シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130802-20130804
  • [学会発表] 質量分析法を利用する認知症研究へのアプローチと可能性-UPLC-MS/MSによる翻訳語修飾N-末端アミロイドβの解析2013

    • 著者名/発表者名
      保坂大樹、筒井陽仁、 望月奈々、土屋浩史、井之上浩一、 赤津裕康、松川則之、橋詰良夫、山本孝之、豊岡利正
    • 学会等名
      認知症研究を知る若手研究者の集まり2013
    • 発表場所
      湯河原
    • 年月日
      20130727-20130728
  • [学会発表] キラル誘導体化UPLC-MS/MS法によるN-末端アスパラギン酸翻訳後修飾アミロイドβの分離分析2013

    • 著者名/発表者名
      井之上浩一、 保坂大樹、堤内 要、閔 俊哲、 轟木堅一郎、豊岡利正
    • 学会等名
      第20回クロマトグラフィーシンポジウム
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20130605-20130607
  • [学会発表] アルツハイマー病患者の脳組織中の不溶性アミロイドβに関する抽出法の検討2013

    • 著者名/発表者名
      望月奈々、井之上浩一、赤津裕康、山本孝之、豊岡利正
    • 学会等名
      日本薬学会第133年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20130327-20130330

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公開日: 2015-05-28  

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