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2014 年度 実績報告書

水素/重水素交換反応及び質量分析法による糖タンパク質の高次構造解析技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24590069
研究機関国立医薬品食品衛生研究所

研究代表者

橋井 則貴  国立医薬品食品衛生研究所, 生物薬品部, 室長 (20425672)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード水素/重水素交換質量分析 / 相互作用 / 糖タンパク質 / エピトープ
研究実績の概要

本研究では,バイオ医薬品の作用機序の構造的背景を解明することを目的として,水素/重水素交換質量分析 (HDX/MS) により,ヒトtumor necrosis factor-α (TNF-α) と市販抗TNF-α抗体医薬品との相互作用解析を行っている.昨年度は,HDX/MSにより,ビーズに固定した抗TNF-α抗体を用いて,TNF-αとの相互作用解析を行い,抗TNF-α抗体のエピトープとなりうるTNF-αのペプチド領域を推定した.さらに,相互作用時にTNF-α分子内にコンフォメーション変化が生じている可能性も明らかにした.一方,そのコンフォメーション変化は,ビーズとの非特異的な相互作用を観察していることも否定できない.そこで本年度は,抗TNF-α抗体を固定化することなく相互作用解析を行うために,文献情報等を参考にHDX/MS条件を再度最適化した後,モデル抗TNF-α抗体のエピトープ解析を行った.
最適化したHDX/MS条件で,コントロールのTNF-αを分析した結果,47本のペプチドが同定された (配列カバー率:98.1%).次に,抗TNF-α抗体とTNF-αをインキュベートした後,HDX/MS解析を行ったところ,コントロールと比較して,いくつかのペプチドで重水素交換率の低下が認められた.特に,55~65,100~120,及び135~145付近のペプチドは,重水素交換反応初期から顕著な重水素交換率の低下を示したことから,相互作用が強いものと考えられる.これらのペプチドの中で,分子表層の配列を含んでいた100~120,及び135~145付近のペプチドをエピトープ候補として特定した.一方,55~65付近のペプチドは,分子内部のβ-ストランドに位置しており,分子内にコンフォメーション変化が生じている可能性が再確認された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 水素/重水素交換質量分析を用いたバイオ医薬品の高次構造解析2014

    • 著者名/発表者名
      橋井則貴
    • 学会等名
      第5回生体相互作用解析フォーラム
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2014-04-22
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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