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2014 年度 実施状況報告書

アレルギー性疾患発症における時計遺伝子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 24590088
研究機関自治医科大学

研究代表者

柏田 正樹  自治医科大学, 医学部, 准教授 (20270639)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード時計遺伝子 / アレルギー / 肥満細胞 / アナフィラキシー
研究実績の概要

本研究課題では、発症の時間特異性の見られるアレルギー性疾患と時計遺伝子の相互作用について、種々のアレルギーモデルを用いて検証するものである。これまで申請者らは時計遺伝子の一つ、NFIL3の各種免疫細胞の分化や機能発現における役割を、NFIL3欠損(KO)マウスを用いて明らかにしてきた。代表的なアレルギー疾患モデルである、マウスの気道炎症モデルを用い、NFIL3の発現の有無が気道炎症の発症と病態にどのような影響を与えるか検討した。その結果、即ちNFIL3 KOマウスでは、サイトカイン産生促進、気道炎症など種々の炎症性反応を確認した。さらに肥満細胞の発生分化について検討し、NFIL3は成熟肥満細胞への分化自体には、関与していないことを示した。またin vitroにおける分化誘導を、経時的に詳しく観察すると、NFIL3 KOマウス由来BMMCは、分化誘導後2週間までは、WT由来BMMCに比べ、増殖が明らかに弱いが、4週間後には、WTとKO BMMCでは、c-kit、FceRI、ST2などの表面マーカーの発現には差が認められず、成熟は正常に起こることを確認した。しかし活性化状態における炎症性サイトカイン産生には有意な差が認められなかった。またアナフィラキー反応についても予備的な実験を行ったが、現在のところ、有意な結果が出ていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

NFIL3 KOマウスのコロニーが十分確保できず、再現性を得るための繰り返し実験が遅れている。また予定していた移入実験に供する十分なサンプルが得られていない。現在は再現性検証に集中して実験を遂行しているため、in vivoの実験系を27年度に持ち越すこととなる。

今後の研究の推進方策

これまでの再現性を十分取る実験を行い、そのためのマウスコロニーを増やす。アナフィラキシー等in vivoの実験を優先的に行う。

次年度使用額が生じた理由

NFIL3 KOマウスを用いた肥満細胞におけるサイトカイン発現解析において、頭数を増やした再現性実験を行う必要があること、またアナフィラキシーモデル実験の遂行に必要であるため。

次年度使用額の使用計画

種々のサイトカイン、抗体試薬、及び遺伝子発現用試薬の購入。

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公開日: 2016-05-27  

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