小胞体タンパクカルレティキュリン(CRT)の抗がん剤処理による細胞表面への移行メカニズムを明らかにするため、抗がん剤ミトキサントロン(MIT)で処理したHT29細胞の細胞表面CRTを解析した。その結果細胞膜上のCRTが二相性の増加を示すことをタンパク質レベルで明らかにし、前期の反応は小胞体ストレス、活性酸素とcaspase8の活性化、後期の反応はアポトーシスを介したものであることを明らかにした。さらに遺伝子導入により蛍光タンパクmAG1標識CRTを持つ細胞株を作成し、MITにより小胞体のCRTが細胞内で凝集し、細胞膜へ局在化することを共焦点レーザー顕微鏡を用いて細胞内で確認した。
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