Mnkプロテインキナーゼによる翻訳調節を介した細胞増殖制御機構について解析し,Mnk1の活性化によってeIF4GのSer残基(Ser1105/1106)が急速にリン酸化されることを見いだした。また,ヒト髄芽腫細胞でmTORC1を阻害するとeIF4EのSer209リン酸化が亢進すること,このフィードバック的eIF4Eリン酸化はMnk1ではなくMnk2によって媒介されることを見いだした。さらに,Mnk2の活性抑制によって髄芽腫細胞のmTOR阻害剤感受性が高まることから, mTOR阻害剤とMnk阻害剤の併用による髄芽腫治療の可能性が示唆された。
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