オーファン核内受容体NR4A2が自己免疫病態に関わるTh17細胞の制御分子であることを明らかにした。Th17細胞は自己免疫応答の引き金となるため、NR4A2欠損マウスの解析を通じて、新規に樹立したNR4A2欠損マウスの解析を行った。中枢神経系に浸潤した炎症性ミエロイド細胞とT細胞との相互作用が、T細胞のNR4A2発現に必須であること、Th17細胞の除去により炎症性ミエロイド細胞の中枢神経系への集積が減弱することを明らかにした。またNR4A2欠損マウスのEAE解析から、Th17細胞非依存性の持続進行型病態の存在が明らかとなり、多様性を示す多発性硬化症の病態を反映する可能性が示された。
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