脳神経変性疾患に対する治療を目的とした神経系幹細胞の基礎・臨床研究が世界中で進められているが、根本的な再生治療法は確立されておらず、神経系幹・前駆細胞を用いた再生医療を神経疾患に応用していくためには内在性神経細胞再生システム機能を解明する必要がある。本研究では、神経系幹・前駆細胞の増殖メカニズムが活性酸素種の一つであるNADPHオキシダーゼおよび一酸化窒素(NO)によって制御されることが明らかとなった。すなわち、本研究で明らかとなったNOあるいはNADPHオキシダーゼが内在性神経細胞再生システムの制御ターゲット分子として、新たな神経変性疾患の治療方法構築に寄与出来る可能性が示された。
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