本研究では、シリカ粒子の免疫毒性を解明する一環として、シリカ粒子の粒子径がマウス免疫系に与える影響について解析した。C57BL/6マウス骨髄由来マクロファージは粒子径30 nm~1000 nmのシリカ粒子に対して極めて強い炎症応答(インフラマソーム活性化、炎症性細胞死、IL-1beta産生)を示した。それに相関してシリカ粒子気管内投与による急性肺炎モデルマウスにおいて30 nmは極めて激しい肺炎を引き起した。以上の結果は、ナノおよびサブミクロンシリカ粒子は起炎性が高く、それはマクロファージのインフラマソーム活性および細胞傷害誘導作用に依存することを示唆する。
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