研究成果の概要 |
大気汚染物質である1,4-ナフトキノン(1,4-NQ)は親電子性を有しており、生体内にてタンパク質の反応性システイン残基と容易に共有結合を形成する。本研究では1,4-NQを特異的に認識する抗体を作製し、ヒト扁平上皮A431細胞を用いて細胞内の分子標的やそれに対応する生存シグナル伝達経路を解析することを目的とした。その結果、細胞は1,4-NQのような親電子物質に対して、センサータンパク質の親電子修飾を介して生存に関わる複数のシグナル伝達経路(HSP90/HSF1系、Keap1/Nrf2系、PTP1B/EGFR系など)を活性化させて防御応答することを明らかにした。
|