研究成果の概要 |
本研究において,肺Mycobacterium avium症患者由来株であるM. avium TH135株のゲノムの全塩基配列を決定した.さらに,この菌株において新規プラスミド(pMAH135)の存在を明らかにした.pMAH135のサイズは194,711 bpであり,一部病原性や薬剤耐性に関わる遺伝子群がコードされていた.分離株を用いてpMAH135の存在を調べた結果,HIV陽性患者由来株に比べて肺M. avium症患者由来株に多く存在した.しかし,ブタ由来株にはほとんど存在しなかった.以上の結果から,pMAH135は肺M. avium症の発症に加えて,宿主特異性に関与していることが示唆された.
|