研究課題/領域番号 |
24590204
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研究機関 | 新潟薬科大学 |
研究代表者 |
久保田 隆廣 新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (50323580)
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研究分担者 |
内山 幹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10385297)
小田原 俊一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50445673)
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キーワード | Δ6 desaturase / IBD / Crohn’s disease / n-3 PUFA / n-6 PUFA / genetic polymorphism / arachidonate cascade / Japanese |
研究概要 |
本研究の目的は、第一にリノール酸からアラキドン酸への律速酵素とされるΔ6デサチュラーゼ (Δ6 desaturase) についてクローン患者に特有の遺伝的多型性を探索すること、第二にその遺伝的多型性がリノール酸代謝活性にどのような影響を及ぼすかについて解析することである。平成25年度の研究実施計画とその成果について以下に記す。 (5) IBD 患者の遺伝子解析用・脂肪酸分析用検体の収集 <前年度継続>:被験者には口頭および文書にて試験計画を説明し、同意を得たうえで実施する。倫理審査委員会の承認が得られたことから、平成25年度より収集を開始した。平成26年5月9日現在の検体総数は24件である。 (6) Δ6 desaturase 遺伝子多型解析 <前年度継続>:ゲノム DNA を用いる。Δ6 desaturase 点突然変異およびシークエンス解析を随時行う。 (7) Δ6 desaturase mRNA 定量系の確立 <保留>: 倫理審査の際、(6) 解析終了後に改めてその必要性を協議するように求められたため保留。 (8) 多価不飽和脂肪酸分析 <前年度継続>:IBD 患者の脂肪酸分析用検体が収集された後に随時、分析・測定(Linoleic acid や Arachidonic acid)を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題は、一昨年度に倫理審査委員会による審査・承認がなされている。被験者の募集を担当する東京慈恵会医科大学附属柏病院(平成24年11月)はもちろん、研究代表者の前所属先である千葉科学大学においても同様に承認(平成25年2月)が得られている。 当初の計画通り1年目に倫理審査委員会による審査・承認、および Δ6 desaturase 遺伝子配列解析系の確立、2年目以降に多価不飽和脂肪酸の分析を随時に行い、最終年である3年目においては、遺伝的多型と多価不飽和脂肪酸の分析結果の照合を目指している。平成26年5月9日現在、検体総数は24件と目標の半数まで到達している。最終年を迎えた本年度末までには目標数を達成できる見込みであることから、2年目の進捗もおおむね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題に対する倫理審査については、平成24年11月に東京慈恵会医科大学附属柏病院、平成25年2月に研究代表者の前所属先である千葉科学大学においてすでに承認されている。昨秋、代表者の異動にともない、新潟薬科大学における審査・承認が新たに必要となったため、本年度中にその手続きを行う予定である。 「研究実績の概要」を受けて、以下に平成26年度の研究実施計画を示す。 (5) 炎症性腸疾患 (IBD) 患者の遺伝子解析用・脂肪酸分析用検体の収集 (6) Δ6デサチュラーゼ (Δ6 desaturase) 遺伝子多型解析: (5) ヒトゲノム DNA を対象に Δ6 desaturase 点突然変異およびシークエンス解析を行う。 (7) 多価不飽和脂肪酸分析: (5) 被験者の赤血球画分を用いて、n-6 多価不飽和脂肪酸の代謝過程における Linoleic acid および Arachidonic acid などの分析・測定を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者である久保田隆廣が、本研究課題の実施計画2年目(平成25年度)の秋に千葉科学大学薬学部より新潟薬科大学薬学部へ異動することが決定したため。 研究代表者の所属先異動にともない、研究費の支出を数ヶ月間中断したことが理由である。したがって現在のところ、被験者リクルートも含めて、本研究課題の進捗に問題はない。 異動先からの研究費支出が正式に可能となったため、これまでに蓄積しておいた研究検体の解析を再開したいと考えている。
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