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2012 年度 実施状況報告書

抗腫瘍薬耐性因子を分子標的とする治療開発の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24590214
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東海大学

研究代表者

小林 広幸  東海大学, 医学部, 教授 (60195807)

研究分担者 小見山 智義  東海大学, 医学部, 准教授 (60439685)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード国際情報交換 米国
研究概要

癌治療の大きな障壁である抗腫瘍薬耐性の機序について、細胞パネルを用いて耐性の原因となる因子を探索した。今年度はその手法として、Comparative Genomic Hybridization(CGH)アレイとミトコンドリアDNA配列の比較を用いた。
ヒト急性白血病細胞MOLT-3(抗腫瘍薬に感受性のある親株細胞)と急性白血病の代表的治療薬である抗腫瘍薬イダルビシンに耐性化した細胞MOLT3/IDRについてCGHアレイを用いてコピー数の解析を実施した。解析に当たって、研究協力者である米国Vanderbilt 大学癌センター定量科学部門長・Yu Shyr 教授より助言を得た。
その結果、MOLT3/IDRで特異的に変化している領域を抽出し、そのうち683領域がマルチコピー化した候補領域、889領域がdeletionあるいは mutationが入った候補領域であった。そして、MOLT3/IDR でマルチコピー化した683プローブから9プローブを抽出した。その中からさらにシグナル強度4倍以上で比較したところ、5つの候補遺伝子まで絞ることができた。そのうちの1つの遺伝子について、抗体を用いウエスタンブロッティングで、そのタンパク質の発現を確認した。
さらに、細胞周期やアポトーシスの調節などにも大きく関わっているミトコンドリアDNA全配列を決定し配列を比較したところ、2つの細胞株で4か所のタンパク質コード領域に変異があることが確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

CGHアレイを用いて抗腫瘍薬耐性因子の候補遺伝子を5つまで絞ることができ、そのうちの1つについて解析が進行している。

今後の研究の推進方策

抗腫瘍薬耐性細胞において特異的に変化している他の4つの候補遺伝子とミトコンドリアDNAの解析を継続し、抗腫瘍薬イダルビシンの耐性化に関わる遺伝子の抽出とその分子機構の解明を試みる。

次年度の研究費の使用計画

抗腫瘍薬耐性因子の候補分子に対して、抗ペプチド抗体を作成中であり、抗体価は上昇するのに数ヶ月を要するためにウエスタンブロッティングへの使用が次年度となる。

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公開日: 2014-07-24  

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