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2014 年度 実績報告書

神経回路形成におけるセマフォリンの機能

研究課題

研究課題/領域番号 24590236
研究機関札幌医科大学

研究代表者

谷口 雅彦  札幌医科大学, 医学部, 准教授 (70260346)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード軸索ガイダンス / 脳神経系 / ノックアウトマウス / 神経回路
研究実績の概要

複雑な脳神経系において機能的な神経回路を形成するために、回路形成過程を制御する軸索ガイダンス分子が存在する。軸索ガイダンス分子としては、スリット,エフリン,セマフォリン,ネトリンが報告されている。セマフォリンは現在までに20種類以上報告されている大きなファミリー分子で、主に反発因子として機能する。セマフォリンの新たな機能解析の目的で新規セマフォリンのクローニングを試みた。その結果、2種類のマウスセマフォリンのクローニングに成功した。Sema3GとSema6Dである。Sema3Gは脳では小脳特異的に発現している。レセプターはニューロピリン-2だと考えられ、神経軸索に対する反発活性を持つ。生後、顆粒細胞層などに発現してくるので顆粒細胞の移動に関与していると考えている。Sema6Dは脳に高発現している。脳での発現は胎児から生体に至るまで同程度発現している。Sema3GとSema6Dのノックアウトマウスの作成を進めている。また、最近モデル動物としてゼブラフィッシュにも注目して解析している。このため先ずゼブラフィッシュSema6Dのクローニングを試みた。クローニングに成功したが、この課程において、Sema6EとSema6Fのクローニングにも成功した。Sema6EとSema6Fはゼブラフィッシュ特異的なセマフォリンである。Sema6DとSema6Eは神経
系特異的に発現している。Sema6Dは発生中において菱脳やレンズなどで、成体脳においては小脳に発現している。Sema6Eは発生中においては菱脳やレンズなどで、成体脳では縦隆起に発現している。Sema6D、Sema6Eともに神経軸索に対する反発活性が認められた。これらのことより、初期発生中の神経回路形成に関与している可能性がある。Sema6Fは現在解析中である。今後は生体内での機能解析を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] Congenital diseases and semaphorin signaling: Overview to date of the evidence linking them.2015

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Masuda, Masahiko Taniguchi
    • 雑誌名

      Congenital Anomalies

      巻: 55 ページ: 26-30

    • DOI

      10.1111/cga.12095

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Sema3A chemorepellant regulates the timing and patterning of dental nerves during development of incisor tooth germ.2014

    • 著者名/発表者名
      Anjana Shrestha, Kyaw Moe, Keijo Luukko, Masahiko Taniguchi, Paivi Kettunen
    • 雑誌名

      Cell and Tissue Research

      巻: 357 ページ: 15-29

    • DOI

      10.1007/s00441-014-1839-3

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Attractive and permissive activities of semaphorin 5A toward dorsal root ganglion axons in higher vertebrate embryos.2014

    • 著者名/発表者名
      Tomoyuki Masuda, Chie Sakuma, Hiroyuki Yaginuma, Masahiko Taniguchi
    • 雑誌名

      Cell Adhesion & Migration

      巻: 8 ページ: 603-606

    • DOI

      10.4161/19336918.2014.972770

    • 査読あり

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公開日: 2016-06-01  

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