研究課題/領域番号 |
24590243
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
曲 寧 東京医科大学, 医学部, 講師 (70527952)
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研究分担者 |
伊藤 正裕 東京医科大学, 医学部, 教授 (00232471)
善本 隆之 東京医科大学, 医学部, 教授 (80202406)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 精巣 / マクロファージ / 精子形成 / サイトカイン / 免疫寛容 / マウス |
研究実績の概要 |
本研究の目的は精子形成誘導に関する精巣内微小環境の要因を調べ、精子形成の促進因子を同定することである。今まで、ブスルファン処置したマウスの生殖細胞が骨髄細胞より回復しにくいことを見出した。さらにブスルファン投与における精巣内微小環境の変化と精子形成の機構について解析したところ、ブスルファンを投与したマウスでは、精細管内Tumor necrosis factor-a (TNF-a)の増加と精巣間質にマクロファージの浸潤がみられた。精子形成回復したマウスの精巣では精細管内TNF-aと精巣間質にマクロファージの浸潤が低減することを明らかにした。昨年度からは、ブスルファン投与による精子形成障害を起こした精巣と精子形成回復した精巣からRNAを抽出し、精子形成に改善効果のある液性因子の関与を検討した。平成27年度は、前年度に引き続き、精巣間質にimmune suppressive M2マクロファージの機能について解析した。抑制性サイトカインのIL27やIL35の共通分子である、EBI3は精巣内にM2マクロファージに発現して、EBI3をノックアウトすると精子形成障害と炎症サイトカインのIFN-rの上昇がみられた。本年度の研究結果により精子形成障害の改善作用機序への液性因子や精巣内マクロファージの関与が明らかになって、精巣内免疫環境の変化と精子形成の機構解明に有用と考えられる。
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