本研究では、哺乳類の減数分裂チェックポイントに重要な役割を果たすHORMAD1およびHORMAD2のリン酸化修飾に着目し、そのリン酸化のタイミングや染色体上の局在、チェックポイント機構における機能的意義を明らかにすることを目指した。これまでの解析により、多数の対合不全が生じた際にHORMAD1のSer307が顕著にリン酸化されることや、HORMAD2のSer284のリン酸化が、対合不全を生じた卵母細胞の細胞死を引き起こすメカニズムに関与する可能性を示すことができた。これらの結果は、哺乳類の減数分裂チェックポイントとその活性化の分子機構を解明する端緒となる成果である。
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