虚血再灌流(I/R)に伴う組織障害が、短時間の虚血を長時間の虚血に先行させて行うと軽減することは虚血プレコンディショニング(IPC)とともに長時間の虚血直後にIPCの際の先行虚血よりもさらに短い時間のI/R負荷により、障害を軽減する虚血ポストコンディショニング(IPoC)効果が報告されている。本研究は、マウスの小腸I/R障害モデルを用いて小腸におけるIPCおよびIPoC抗炎症効果の評価することとした。I/R群は組織学的な粘膜障害や炎症細胞浸潤の指標であるMPO活性は上昇し、IPC群ではそれらは低下した。またIPoC群ではIPC群に比し、効果は低いものの粘膜局所での障害は減弱した。
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