研究課題
若齢ラットにおいて、暑熱暴露により誘導される神経新生を阻害することで暑熱馴化の形成が減弱することを明らかにした。また、神経新生を阻害したラットでは暑熱馴化形成時に見られる唾液分泌機能亢進に変化は見られなかったが、尾部皮膚血流量が減弱する傾向が観察された。以上の結果から、暑熱暴露によって新生した神経細胞が暑熱馴化形成時の乾性熱放散機能の亢進に関与する可能性が示唆された。また、視床下部のBrdU陽性細胞において、神経活性マーカーのc-Fosタンパク質発現が確認されたことから、視床下部における新生ニューロンは、暑熱刺激に対する応答性を持つことが明らかとなった。さらに、加齢やアミロイドbeta脳室投与により暑熱馴化の形成が減弱することや、これらのラット視床下部では神経新生がほとんどおきていないことを明らかにした。以上の結果から、暑熱馴化の成立には視床下部などの脳神経の可塑性が関与する可能性が示唆された。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)
J Comp Neurol.
巻: 523(8) ページ: 1190-201
doi: 10.1002/cne.23732
Int J Biomet.
巻: 未定 ページ: 未定
doi: 10.1007/s00484-015-0957-2
Temperature
Cell Biochem Biophys.
巻: 70 ページ: 301-7
doi: 10.1007/s12013-014-9912-9.
Prostaglandins Leukot Essent Fatty Acids.
巻: 91 ページ: 119-27
doi: 10.1016/j.plefa.2014.07.015.