研究課題/領域番号 |
24590311
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柳澤 輝行 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90133941)
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研究分担者 |
佐藤 岳哉 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10312696)
助川 淳 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30187687)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 受容体 / チャネル / 輸送系 / シグナル情報伝達 |
研究概要 |
昨年度、作製したヒトgrowth hormone releasing hormone 受容体(GHRHR)の全長(Full)、カルボキシ(C)末端4アミノ酸を欠損した変異体(dC)、およびProtein interacting with C-kinase 1 (PICK1)を発現させた細胞を用いた。組み合わせとしては、Full, Full+PICK1,dCとなる。これらの細胞にさらにcAMP濃度上昇に応答して遺伝子発現が上昇するレポータープラスミドpGL4.29をトランスフェクションし、プラスミド上に存在するハイグロマイシン耐性遺伝子をマーカーとして、pGL4.29がトランスフェクションした細胞を選択した。このようにして作製した細胞を用いて、GHRH刺激による受容体作動活性について検討を行った。具体的には,細胞を無血清培地で12時間処理した後、1 pMから100 nM GHRH存在下で6時間反応後、細胞内に蓄積したcAMP濃度を上記で記したレポータープラスミドのレポーター活性を測定することで定量した。この結果、Fullに対し、Full + PICK1では、GHRHによる受容体作動活性の最大反応が、15%低下した。一方dCでは、GHRH刺激による受容体作動活性の最大反応が、Fullに比べて20%亢進した。さらにこれらGHRH刺激によるレポーター活性の上昇は、受容体、PICK1を導入していない親株細胞では、見られなかった。これらの結果は、GHRH刺激によるcAMP上昇は受容体刺激によるものであること、さらに受容体のC末端、および受容体とPICK1の相互作用が受容体作動活性を制御することを意味する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初目的とした受容体とPICK1の相互作用のシグナル伝達における意義を見いだすことが出来たため。
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今後の研究の推進方策 |
受容体の細胞表面発現における受容体とPICK1の相互作用の意義の検討を行う。また、今年度の検討において、GHRH刺激をおこなうとPKA経路以外の細胞内情報伝達系にも影響を与えることが明らかになってきたので、これについても次年度以降検討していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当無し
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