研究課題/領域番号 |
24590311
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柳澤 輝行 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90133941)
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研究分担者 |
佐藤 岳哉 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10312696)
助川 淳 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30187687)
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キーワード | 受容体 / チャネル / 輸送系 / シグナル情報伝達 |
研究概要 |
本年度は、GHRH受容体の細胞表面発現におけるPICK1の関与について検討を行った。具体的には、GHRH受容体発現細胞(+/- PICK1)を一定時間GHRH刺激を行い、その後細胞をフォルマリン固定し、細胞表面に発現するGHRH受容体量を抗GHRH受容体抗体および蛍光標識二次抗体を用いて、免疫染色を施した。その後、細胞に特異的に結合した抗体の蛍光量をフローサイトメトリーを用いて定量解析を行った。その結果、GHRH受容体とPICK1の相互作用は、受容体の細胞表面発現増加をGHRH受容体単独発現細胞に比較して、有意に遅延させることが明らかとなった。さらに受容体のC末端部分4アミノ酸を欠損し、PICK1との相互作用を無くした変異受容体においては、GHRH刺激後の受容体の細胞表面発現量が全く変化しなかった。このことは、GHRHが受容体に結合しても、受容体のC末端部分が欠損すると、受容体の細胞内への輸送系との相互作用が障害されていることを示唆すると考えている。GHRH受容体は、GHRH刺激により内在化がもたらされる。PICK1は、内在化した受容体の細胞表面へのリサイクリング過程において、Endosomeの細胞内輸送を制御するということがしられており、本実験系においても同様の現象が起きていると推察しているが、さらに詳細な検討を加える予定である。 また、今年度において、昨年度までの研究成果をとりまとめて、学術誌に掲載された(本年度の業績を参照)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
これまでの研究成果をとりまとめて、学術雑誌に発表したため
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今後の研究の推進方策 |
GHRH刺激後に細胞内に惹起される細胞情報伝達系についてProtein Kinase A以外の経路の関与について検討を行う予定。
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