研究課題
プロスタグランジンは痛みや炎症など多くのストレスシグナルに関与する重要な因子である。さまざまな神経変性疾患のみならず、認知機能障害において、脳内炎症プロセスがその認知行動異常に関与することが示唆されている。そこで、発達段階において、脳内で誘導されたプロスタグランジンが認知や情動にどのように影響を与えているのかの解析を行った。(方法)妊娠マウスへLPS(100μg/kg)を投与し、その仔マウスを行動解析に使用した。母体マウスにプロスタグランジンE2阻害剤を投与し、モノアミンとドパミン神経関連たんぱく質を測定する。(結果)仔マウスでは社会性行動や認知異常が認められ、母体へプロスタグランジンE2阻害剤の投与によって、改善したが、前頭皮質、線条体、海馬において、モノアミンを測定したところ、プロスタグランジンE2阻害剤投与群と対象群でモノアミン量(ドパミン、セロトニン)の変化は認められなかった。また、ドパミン神経関連たんぱく質も違いが見られなかった。
すべて 2015
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J Neurochem.
巻: 132 ページ: 61-69
10.1111/jnc.12943