動脈硬化性疾患などの酸化ストレス下では、NO合成酵素の必須補因子tetrahydrobiopterin(BH4)の欠乏だけでなく、BH4の酸化型である7,8-dihydrobiopterin(BH2)の増加が認められる。しかし、血管内皮細胞機能調節におけるBH2の役割は不明であった。研究代表者らは、最近、BH2それ自体で内皮機能不全を引き起こすことを見出した。そこで、本研究では、長期的な細胞内BH2増加による内皮機能障害の影響について動脈硬化モデルを用いた検討を行い、さらにBH2からのBH4生成に重要なdihydrofolate reductase遺伝子の内皮特異的欠損マウス作製を行った。
|