研究分担者 |
中村 恭子 近畿大学, 付置研究所, 助教 (10512197) [辞退]
劉 克約 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (40432637)
西堀 正洋 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50135943)
丹羽 淳子 近畿大学, 医学部, 講師 (60122082)
大島 佳奈 近畿大学, 医学部, 助手 (60278653) [辞退]
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研究実績の概要 |
High mobility group box1(HMGB1)は、免疫応答に大きく関与していることが近年の研究で明らかになった。申請者らは、HMGB1が脳梗塞、くも膜下出血、アテローム性動脈硬化症などの生活習慣病の原因因子で、抗HMGB1抗体でこれらを抑制できることを報告した(Liu, Takahashi et al. FASEB J 2007: Zhang, Takahashi et al. Stroke 2011: Bobik, Takahashi et al. Circulation 2009)。また、これらの疾患の抗体療法として特許成立させた(特許第3876325号: 脳梗塞抑制剤、特許第3882090号/脳血管攣縮抑制剤)。 ・申請者らは、HMGB1の高血圧症の病態生理への関与についてはまだ明らかではないので、ヒト本態性高血圧症のモデル動物として高血圧症自然発症ラット(spontaneously hypertensive rat; SHR)、脳卒中易発症SHR(stroke-prone SHR, SHRSP)、悪性SHRSP (malignant SHRSP,M-SHRSP)の高血圧症自然発症モデル動物3系統を用いて検討してきた。その結果、血管内皮細胞障害が高血圧症の原因であることはよく知られていることであるが、HMGB1の作用を検討することで、好中球活性化が血管内皮細胞障害を誘導する機序を解明することが出来た。さらに、好中球活性化を制御する因子を特定できたので、今後は、好中球活性化を抑制して、血管障害、更には高血圧症新規治療薬の開発に向けた研究を継続して行う。
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