転写因子SF-1は性腺や副腎の発生・分化およびステロイドホルモン産生を制御するマスター因子である。我々は、網羅的なSF-1標的遺伝子の探索を行ったところ、Glutathione S-Transferase A (GSTA)ファミリーを同定した。GSTAファミリーのステロイド産生に対する役割と転写調節について検討した結果、GSTA1とA3がイソメラーゼ活性を有する新たなステロイド代謝酵素であること、およびゲノム上でクラスターを形成しているGSTAファミリー遺伝子(A1-A4)すべてがSF-1依存的にクロマチン構造の変化を介して転写調節されていることを明らかにした。
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