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2014 年度 実績報告書

哺乳類Mitotic Exit Networkの腫瘍抑制機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 24590360
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

國仲 慎治  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10404336)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードMitotic Exit Network / LATS1 / MYPT1 / PLK1 / APC/C / CDC26
研究実績の概要

ノックアウトマウスの解析より細胞周期進行におけるCdK1(cyclin-dependent kinase1)の重要性が再認識されているが、その制御機構は酵母と比較すると十分明らかになっていないのが現状である。申請者は酵母でcdk1制御を司るシグナル伝達系であるMitotic Exit Network(MEN)の哺乳類における意義を明らかにすることを目的として本研究を行った。酵母MENではRas様低分子Gタンパクであるtem1より発したシグナルがdbf2キナーゼによるcdc14ホスファターゼのリン酸化を誘導する。リン酸化cdc14はユビキチンリガーゼ複合体APC/Cの活性化やcdk抑制タンパクの誘導などを通してcdk1活性を抑制している。しかし哺乳類のdbf2相同キナーゼであるLATS1ではCDC14を含めホスファターゼが基質であるという報告が未だなく、またLATS1がどのようにAPC/C活性を制御しているかも不明であった。そこで申請者らはLATS1キナーゼにより生じたリン酸化ペプチドを質量分析によりスクリーニングしてホスファターゼを検索したところ、予想に反してCDC14は検出されず、Protein phosphatase 1C(PP1C)の制御サブユニットであるMYPT1 (myosin phosphatase-targeting subunit 1)が新規基質として同定された。さらにLATS1がMYPT1をリン酸化することで、MYPT1を介したPLK1(polo-like kinase1)活性制御に関与することも見出した。またLATS1がAPC/Cの構成分子の一つであるCDC26をリン酸化することでAPC/C活性を直接制御し得ることも明らかにした。これらの結果はMENの哺乳類と酵母との違いを示唆するもので、そのシグナル伝達系の詳細と個体レベルでの意義解明を進めていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] LATS1 and LATS2 Phosphorylate CDC26 to Modulate Assembly of the Tetratricopeptide Repeat Subcomplex of APC/C.2015

    • 著者名/発表者名
      Masuda K, Chiyoda T, Sugiyama N, Segura-Cabrera A, Kabe Y, Ueki A, Banno K, Suematsu M, Aoki D, Ishihama Y, Saya H, Kuninaka S.
    • 雑誌名

      PLOS One

      巻: 10 ページ: 1-22

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0118662. eCollection 2015.

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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