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2014 年度 実績報告書

サイトカインシグナルによる乳腺細胞の腺房構築異常とがん化との関連

研究課題

研究課題/領域番号 24590382
研究機関愛媛大学

研究代表者

福田 信治  愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 講師 (70398238)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード乳腺上皮細胞 / EGF受容体
研究実績の概要

前年度の研究において、増殖因子EGFとAmphiregulin (AREG) が不死化乳腺上皮細胞MCF10Aをそれぞれ間葉様細胞、上皮様細胞の形質に保つことを見出した。本年度は、2次元培養によって生み出された細胞集団が果たす生理的意義を明らかにするため、両細胞集団を用いて、3次元培養における表現型解析を行った。EGF、AREGそれぞれの存在下で2次元培養した細胞をマトリゲル上で培養し、腺房様構造をラミニンVとゴルジ体マーカー(GM130)による免疫染色によって観察した。構築された腺房様構造(acini-like structure)そのものについては両群で差は認められなかった。しかし興味深いことに、AREG培養で得られる上皮様細胞はほぼ100%の細胞が腺房様構造を構築しており、EGFで誘導された間葉様細胞と比較して、構築効率が著しく上昇していた。このことからAREGは乳腺内腔細胞の前駆細胞への性質変換に関与していることが示唆された。また2次元培養において、培地中のEGFとAREGを切り換えると、間葉様細胞と上皮様細胞の性質を複数回に渡って変換できることを見出した。このことは細胞外シグナルが乳腺細胞の可塑性を担うことを示唆する。一方で、Interleukin-6 (IL-6), Interferon-gamma (IFNg)については、2次元培養した細胞集団の表現型に影響を与えなかった。したがってこれらについては立体構造の構築過程において、EGF受容体シグナルに干渉し、腺房の形成に影響を与えることが考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] EGFファミリーの増殖因子による乳腺細胞の細胞間接着制御機構2014

    • 著者名/発表者名
      福田 信治,福田(西田)尚代,東山繁樹
    • 学会等名
      第37回日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] EGF受容体シグナルによる乳腺細胞の可逆的な表現型変換の制御機構解析2014

    • 著者名/発表者名
      福田(西田) 尚代,福田 信治,東山繁樹
    • 学会等名
      第37回日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] The EGF family growth factors generate distinct mammary cell types through the regulation of EGFR signaling pathway2014

    • 著者名/発表者名
      Shinji Fukuda, Nishida-Fukuda Hisayo, Shigeki Higashiyama
    • 学会等名
      プロテイン・アイランド・松山 国際シンポジウム2014
    • 発表場所
      愛媛大学 南加記念ホール
    • 年月日
      2014-09-16 – 2014-09-17
  • [学会発表] EGF受容体シグナル伝達経路の活性化強度変動による乳腺細胞間接着制御機構2014

    • 著者名/発表者名
      福田 信治,福田(西田) 尚代,東山繁樹
    • 学会等名
      第55回日本生化学会中国・四国支部例会
    • 発表場所
      愛媛大学 南加記念ホール
    • 年月日
      2014-06-06 – 2014-06-07

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公開日: 2016-06-01  

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