研究課題
1) 平成26年度に引き続きホモマウス同士の交配によるMST-KOマウスの系統維持および繁殖を行った。本学と業者の両動物センターで行っている。また、バッククロスを開始した。昨年度の行動学的実験では不安行動が観察されたが、コントロールとして同腹マウスを使用して、再現性を確認するため、ヘテロマウス同士の交配による系統維持作業を薬理学教室で開始した。前頭葉と海馬において、HPLCを用いたドーパミン分析ではコントロールと有意な差は認められなかったが、セリトニンと5-ヒドロキシインドール酢酸は前頭葉で有意に増加していた。この原因として前頭葉と海馬でセロトニン1A受容体の発現量はRT-PCRを用いて定量すると有意の差は認めなかったが、前頭葉ではセロトニン2A受容体の発現量が有意に増加していた。以上の結果を学会(3rd Interbational Congress on H2S Biology and Medicine(招待講演)、第87回日本生化学会大会)等で発表した。2) 海外(アテネ大学)と国内(明治薬科大学)にMST-KOマウスを提供して、血管内皮細胞が関与する循環不全の病態および脳内レセプターの異常と統合失調症との関連について共同研究を開始した。また、脳内のポリスルフィドの半定量を試みているが、結果が一定していない。3) MST-KOマウに薬物投与による酸化ストレスを与える実験では組織変化に有意な差は認めなかった。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)
PLoS One
巻: 10 ページ: 1-20
10.1371/journal.pone.0121819
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FEBS Open Bio
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