Polo-like kinase 1 (Plk1)は、分裂期の様々な現象を制御するタンパク質リン酸化酵素(キナーゼ)である。本研究で、新たに、Plk1のセリン99が分裂特異的にリン酸化されること、このリン酸化修飾依存性に14-3-3ガンマが結合すること、この結合によりPlk1活性が上昇すること、この活性化経路は分裂中期から後期への円滑な移行を制御していることを明らかにした。この分裂期特異的なPlk1のセリン99のリン酸化修飾は、PI3キナーゼーAkt経路によって制御していることも示した。この新規のシグナル伝達経路の解明は、癌の病態の一端を解明するうえで示唆に富む知見といえる。
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